淫神都市



淫神都市(1)

「聞いて聞いて! タケルくん! お仕事よ、お・し・ご・と♪」

扉を開けるなり、興奮した声で僕にこう声をかけてきた。

如月史子。
29歳独身、身長168cm、ロングヘアーの美人ながらも、相手を威圧するような「スパルタ教育ママ」風の
眼鏡をかけている。
見かけだけではなく、性格もかなりきつい方で、僕なんかはしょっちゅう頭を殴られているし、怒ると怖い。
ただ、彼女の中で最も男性を魅了するのは、推定Gカップの巨乳であろう。
これだけのナイスバディにも関わらず、恋人の噂を聞かないのは、彼女のきつい性格もあるが、彼女が
自分の仕事に熱中しているためであろう。

「た・け・る くん!! 何、ぼーっとしてんのよ! さっさと仕事の内容チェックをしなさい!」

僕の名前は、近藤タケル。24歳。如月さんが独立して事務所を作ったときに、前の会社の同僚だった僕を
引き込んだんだ。前の会社には2年くらいしかいなかったけど、如月さんとはよくパートナーを組んで
仕事をしていたので、目をかけてもらったのかも知れない。

「あー、もう、反応が鈍いなぁ。何ぶつぶついってんのよ?」

如月さんの親は資産家で、姉が一人いる。姉はもう結婚したらしいが、史子さんは自由気ままに過ごしたいらしい。
彼女は子供の頃から色々な武道を習ったらしく、空手・柔道・合気道は有段者らしい。
とはいえ僕も、大学時代はアマチュアレスリングでインターハイまでいったくらいだから、別に彼女に
尻に敷かれる覚えはないのだが。
まぁ、クールな性格と冷静な判断力が、僕の持ち味なので、熱血型の如月さんに従うふりをするのは、
結構気楽でいいものだ。

「それで、どういうお仕事なんですか?」
「よく聞いてくれたわ、タケルくん! 私の父の知り合いが警視庁にいて、その人から潜入捜査を依頼されたのよ!」
「潜入捜査って... 危険じゃないですか? それこそ、警察がやるべき仕事だと思いますけど?」
「別に麻薬組織の捜査をしろっていうんじゃないわ。あやしい宗教団体らしいわ。そこで何をしているかを
 報告するだけで、報酬をもらえるっていうわけ。最近、こういう宗教団体は時々調査をしないといけない決まりになった
 らしいんだけど、警察は事件の可能性が無いと動けないから。
 そこで、知り合いの娘がやっている、『如月史子探偵事務所』に依頼してきたというわけよ!」

そう、如月さんが開業した事務所というのは、探偵事務所だったんだ。
まぁ、まだ開業して2ヶ月くらいなので、まともな依頼はこれがはじめてだと思う。

如月さんの目は、やる気に満ちあふれていた。
これが、彼女の人生を大きく狂わせる事になるなど、気付かずに...

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